20071125_04 posted by (C)Air-Wind
大阪は道頓堀にある『道頓堀極楽商店街』が来年3月で閉店だそうです。
http://www.doutonbori-gokuraku.com/
詳しくはこの辺に出てました。
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/081020/trd0810201312009-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/081020/trd0810201316010-n1.htm
うーん、ダメか。
そうか。そうだよなー。
去年の11月に1回立ち寄っているんですけど、
なんかこう『人は居るけど活気はない』というか、
大黒柱がないまま走ってる印象があったと言うか…
何となくこのまま続くか不安な感じがあったんですよねぇ。
立ち寄った際に食べたのはこの辺り。
20071125_05 posted by (C)Air-Wind
なみはや水軍のイカ焼きです。
お値段200円となかなかお得。
イカと生地、ソースのバランスが良かったです。
20071125_06 posted by (C)Air-Wind
こちらは泉州屋のかしみん焼き。
仕上げの牛脂ミンチが香ばしくなかなか美味しかったです。
他にもジャンボパフェの店や自分で焼けるたこ焼きの店、
マジックバーや芝居小屋など、楽しめる場所は結構多かったですしし、
最近ではジャイアント白田氏プロデュースの店なんてのもありました。
大阪名物各種を手軽に楽しめるので観光客には便利でしたが、
入場料が必要な事もあって客足は一元客に偏っており、
全体的に元気がないかなぁ、という印象があったのは事実です。
ニュースの内容を引用しておきます。
道頓堀極楽商店街、来年3月で閉店へ オープンわずか4年
大阪・ミナミのフードテーマパーク「道頓堀極楽商店街」(大阪市中央区)が、運営会社の経営難を理由に来年3月末で閉鎖することが20日、関係者の話で分かった。たこ焼きや串カツなどの有名店を集め、道頓堀の旧浪花座跡という超一等地に鳴り物入りでオープンしてから、わずか4年余り。道頓堀では7月にも飲食店「大阪名物くいだおれ」が閉店しており、一層の空洞化を懸念する声も上がっている。
道頓堀極楽商店街は、道頓堀の娯楽複合ビル「サミー戎プラザ」の5〜7階に入居。大正末から昭和初期の大阪の街並みを忠実に再現し、地元の有名お好み焼き店やくしカツ店、立ち飲み屋など約40店舗が軒を連ねる「食」のテーマパークとして、平成16年7月にオープンした。
関係者によると、同ビルの入場者は開業から半年で200万人を突破。しかし、客足はその後減少し、19年は年間201万人と初年の半分以下に落ち込んだ。一部のテナントは既に撤退しているという。
運営会社のゲーム事業最大手「セガサミーホールディングス」は、昨年の事業計画で全国110店の不採算店整理を決め、これまでに80店を閉鎖。サミー戎プラザの1〜4階にあるゲームセンターやスポーツクラブ、カラオケ店も今年に入りすでに閉店している。
同社傘下のセガ広報部は産経新聞の取材に対し「現時点ではコメントできない」としているが、今後の施設運用について検討を始めているという。
橋爪紳也・大阪府立大学特別教授の話
「ビルの中にあって便利が悪く、なおかつ入場料を取られるなら、観光客はともかく地元の大阪の人は足を運ばない。また、道頓堀自体も魅力を失っている。全国チェーンの、どこにでもあるような店ばかりで、行く目的になるようなものがない。今ある道頓堀を残していくより、新しいものを作ることが必要かもしれない。だが、今は景気が悪く自分のことで精いっぱいで、全体のことを考える余裕がないのだろう」
道頓堀の「名所」またひとつ…「極楽商店街」閉鎖へ
大阪・道頓堀から、また一つ「名所」が姿を消すことになった。来年3月末での閉鎖が明らかになったフードテーマパーク「道頓堀極楽商店街」。かつては芝居小屋が軒を連ね、上方演芸の中心地として栄えた道頓堀だが、近年はパチンコ店やゲームセンターなどが相次いで進出。街としての個性が失われつつある現状に、地元商店主も危機感を募らせている。
「閉鎖の連絡があったのは8月ごろ。運営会社の業績悪化が原因と聞いた」。道頓堀極楽商店街に入居する飲食店主は、こう打ち明ける。だが最近は休日でも客足が途絶えがちになっていたこともあり、「いつかはダメになるだろうと思っていた」という。別の飲食店従業員も「平日は一日の客が一けたという日も珍しくなく、ゼロの日すらあった」と話す。
大阪名物のお好み焼きや串カツ店を集めた道頓堀極楽商店街はオープン当初、行列ができるほどのにぎわいをみせた。しかし、ネックとなったのが、中学生以上は315円、小学生でも210円が必要なテーマパークとしての入館料。同様の飲食店なら近くにいくらでもあり、関係者は「『飯食うのに何で入場料がいるんや』という声も根強かった」と内情を明かす。
「今の道頓堀は“シャッター通り”になりつつある。こんなことは道頓堀の歴史の中で初めてでは。大きなところが店をたたむと、街全体が寂しい印象になってしまう」。「道頓堀商店会」に加盟する「かに道楽中店」店長の宇田訓士さん(34)は肩を落とす。
道頓堀は江戸時代以降、芝居小屋「道頓堀五座」に象徴される上方芸能の中心として栄え、料亭がひしめき合う「大坂商人」の社交場だった。戦後も年間1億人とされる大阪への観光客の約6割が足を運ぶ観光地としてにぎわった。
だが、娯楽や食文化の多様化とともに芝居小屋や老舗料亭の撤退が続出。代わって風俗店やパチンコ店の進出が相次いでいる。道頓堀川をはさみ向かい合う宗右衛門町も江戸時代から続く花街だったが、バブル崩壊後、閉店した飲食店のあとに風俗店が乱立し、かつての風情はすっかり失われた。
ミナミの不動産業者は「『道頓堀』というブランドにひかれて東京資本の飲食店などが進出してくるが、意外にもうからないことが分かると、地元への愛着がないので撤退も早い。大阪以外の企業の進出が、空洞化という現実を招いてしまったのでは」と話している。
要するにわざわざ入場料払うくらいなら、
大阪の方々の場合は専門店に行くと思う訳です。
それが大阪独自の文化であるから尚更。
もっとも他の地域の食文化を持ってきても微妙な気がするんだけど。
地元食文化への誇りは多分大阪とかの方が高いという見解。
アレを東京に持ってきた方がまだ良かった気がするんだよなー。
結局リピーター付かない施設は厳しいと思います。
新横浜ラーメン博物館に自由が丘スイーツフォレスト、
千葉のららぽーとにある東京パン屋ストリート、
そしてナンジャタウンの中にある各パークと、
それなりに続いてるフード系の施設の場合、
何だかんだで支えてるのはリピーターの存在が大きいです。
繰り返し利用する層を取り込めない限り苦しいと思います。
週に1度とかじゃなくていいんですよね。
季節ごとにでもいいし年1回でも構いません。
とにかく「また来たい」と思わせるかどうかです。
観光客相手の一発勝負じゃどうしても限界があります。
「1回行っとけばいいや」と思わせちゃいけないよなぁ、と。
例外は札幌のラーメン共和国かな。
アレは広い北海道各地に数多くあるご当地ラーメンを、
札幌の駅から近い位置で確実に選べるという特長があるので、
修学旅行客や団体旅行の客の利便性が高いうえに、
ツアー主催側も参加者管理がし易いという利点があります。
入場無料なのでその辺りも入りやすく使いやすいでしょう。
というか旅行会社に存在教えたら実際に使ったという事もありましたし(笑)
そう言えば1年半くらいにこんなニュースを目にしました。
ラーメン 讃岐うどんの本場で苦戦 高松のテーマパーク 5月29日 毎日新聞引用
http://www.maripla.jp/ramen/index.html
讃岐うどんの本場に全国の人気ラーメン店を集めた、高松市の「高松拉麺(らーめん)築港(ポート)」が苦戦を強いられている。3年前の開業時は四国初のラーメンテーマパークとして話題を呼んだが、次第に地元客の足が遠のき、既に7店舗が撤退。苦肉の策として、4月にはラーメン以外の飲食店も入居したが、関係者は「うどん文化の根強さは想像以上。麺の共存はたやすくない」と頭を抱えている。
「めん文化の融合と発展」をコンセプトに、04年3月、高松港再開発事業で建設された「高松シンボルタワー」にオープン。3階フロアの一角(店舗面積計113平方メートル)に、全国展開する「山神山人」「新福菜館」など6店舗が入った。しかし人気は長続きせず、これまでに延べ11店舗が開店したが、現在は4店舗のみが営業している。
総務省の家計調査(06年)によると、高松市で「日本そば・うどん」に支出する1世帯当たりの年間金額は、都道府県庁所在地で1位(9402円)。一方、「中華そば」は45位(3168円)。同タワーを管理運営する「シンボルタワー開発」の村田澄夫部長(52)は「一過性の人気を追求するだけでは限界がある」といい、定食店の誘致も試みた時期もあった。
オープン時から営業を続ける「らーめん山頭火」(本店・北海道旭川市)によると、開業直後の週末は、1日当たり約800人の客が訪れていたが、現在は半分程度に減ったという。しかし、宮城篤史店長(25)は「価格面でうどんと勝負するのは難しいが、味では負けない自信がある」と意欲を燃やしている。
このニュースを受けてこんな文章を書きました。
食文化と言うものは非常に根強いものです。
その地域に圧倒的に根付いたものに対して、
同系統のもので勝負を挑もうとしたところで、
一時的なインパクトはあっても継続性を求めるのは、
やはり至難の業なんじゃないかと思います。
それと同時に『ラーメンコンプレックス』を始めとした、
フードテーマパークの形態をとった施設自体、
既に『斜陽』の時期に来ているんじゃないかと思う訳です。
ご存知の通り僕は隙あらばその系統の施設に足を運びます。
散々足を運んでるからこそ見える部分もあるのですが、
何処に行っても『黄昏』を感じてしまうんですよね。
最近は『とにかく集めておけばいいや』感ばかりが先行し、
結局目に付くのは『単価の高さ』ばかりになってしまいます。
目新しさを感じないというかマンネリ感があるというか、
『これは行きたい!』と思わせるインパクトに欠けます。
そうなるといくら普段は食べられないものが並んでいるとはいえ、
敬遠する人も増えるでしょうしリピーターもつかないでしょう。
実際足を運んで食べてみると美味しいものも多いと思いますが、
まずは足を運んで貰わないことにはどうにもなりません。
ただ有名店を集めておけばいいという時代は終わったと思っています。
(例に出すとアレですが、なんばパークスのアレはちょっと厳しい)
今回ニュースになっている高松の場合、
地域的にも『うどん』という麺文化が既に根付き、
その単価もそれほど高くない値段だと思います。
そこに単価の高い同系統のもので勝負をかけたところで、
そもそも『行きたい!』と思わせる原動力に欠けます。
正確には単価よりもコストパフォーマンスですかね。
『高くても食べたい!』と思えば足を運ぶ人も多いでしょうし。
今は本店の価格などもネットで調べれば一目瞭然ですし、
情報量が多い分苦戦を強いられる結果に繋がるのかもしれません。
よく『味では負けない』という談話が出てくるのですが、
足を運んで貰えない時点で勝負にすらなっていません。
そういった部分から見直していかない限り、
斜陽どころか傾倒、倒壊してしまうのではないでしょうか。
現状に憂いはありますが、嫌いになった訳ではありませんし、
今後も機会があればフードテーマパークに足を運ぶと思います。
そんな中で、ほんの少しでも新鮮な驚きを感じたいのが本音です。
食文化の中で新たな試みを示すのが難しいのは百も承知ですが、
フードテーマパークはその可能性を秘めていると思います。
数年前に『横濱カレーミュージアム』に大行列が出来た様に、
『神戸スイーツハーバー』が根強い人気を保っているように、
新たな可能性を見せてくれるパークが登場する事を願うばかりです。
これを書いたのは2007年5月30日の事でした。
この時の懸念が図らずも当たってしまってるかなという気がします。
フードテーマパークの在り方を根本的に見直す時期に来ているのかもしれませんね。